みなさんこんにちは! 連載としてFP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格試験に対応する内容を解説していきます。
FP試験の内容は日常生活にも深く関わってくる内容が多いので、資格取得を予定していない方でもQOLアップにつながる内容ばかりです。ぜひ参考にしてくださいね! 私が独学でFP2級に1ヶ月で合格した経験をもとに、同じように独学でがんばっている方など、少しでも多くの方の受験の手助けになれたら嬉しいです! (※試験範囲や各種制度は変更・追加となる場合がありますので、常に最新情報のチェックをお願いします)
今回は、生活の基盤となる「老齢年金」について解説します。少し複雑ですが、基本を押さえれば必ず得点源になりますよ!
1. 国民年金の「老齢基礎年金」について
まずは、すべての人に共通するベースとなる「老齢基礎年金」です。
受給要件・資格
老齢基礎年金を受給するには、以下の要件を満たす必要があります。
- 65歳に達していること
- 保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算して「10年」以上あること
受給資格を確認する際、「65歳に達する」というのは(誕生日の前日)を指します。例えば、4月1日が誕生日の人は、3月31日が65歳に達した日となります。
受給資格期間
受給資格期間には次の3つの期間が含まれ、これらを合算して10年以上になれば受給資格を満たします。
- 保険料納付済期間
- 保険料免除期間
- 合算対象期間(いわゆる「カラ期間」)
合算対象期間には、例えば学生納付特例によって保険料を納付しなかった期間などが含まれます。
■ 改正のポイント 以前は受給資格期間が「25年」必要でしたが、平成29年の法改正により「10年」に短縮されました。古いテキストや過去問では25年となっていることがあるので、試験対策上、絶対に間違えないように注意してください!
老齢基礎年金の計算
老齢基礎年金は、20歳から60歳までの480月全ての期間について計算されます。満額を受給するには40年間(480ヶ月)すべて保険料を納める必要があります。
複雑な計算式がありますが、FP3級の試験で自力でゼロから計算させられることは少なく、計算式が与えられることがほとんどです。そのため、式の丸暗記よりも「免除期間があると受給額がその分減る」というイメージを持っておけば大丈夫です。
支給開始年齢と支給期間
- 支給開始時期:65歳に達した月の「翌月」から
- 支給終了時期:死亡した月まで(終身)
2. 知っておきたい「付加年金」
付加年金は、第1号被保険者(自営業者や学生など)のみが対象のお得な制度です。国民年金の保険料に加えて月額「400円」の付加保険料を納めることで、将来の年金に上乗せされます。 (※国民年金基金の加入者は、付加年金に加入できません)
- 付加年金の年金額計算:200円 × 付加保険料納付済月数
■ 間違いやすいポイント 支払うのは月額400円ですが、将来もらえる額の計算は「200円」です。つまり、受給開始から「2年」で支払った保険料の元が取れる、非常に有利な制度だと覚えておきましょう!
3. 年金をもらう時期をずらす「繰上げ受給」と「繰下げ受給」
通常は65歳から受給が始まる老齢年金ですが、受給開始時期を早めたり遅らせたりすることができます。
- 繰上げ受給(早くもらう) 受給を早める分、一生涯もらえる年金が減額されます。 減額率は「0.4% / 月」です。早く受け取るほど年金額が減ります。
- 繰下げ受給(遅くもらう) 受給を遅らせる分、一生涯もらえる年金が増額されます。 増額率は「0.7% / 月」です。最大で75歳まで遅らせることが可能です。
■ 改正のポイント 繰上げ受給の減額率は、以前は「0.5%」でしたが、令和4年4月より「0.4%」に変更されました(昭和37年4月2日以後生まれの方)。過去問を解く際によく引っかかるポイントなので、最新の「0.4%」でしっかりとインプットし直してください。
4. 会社員等の「老齢厚生年金」について
会社員や公務員などが加入する厚生年金から支給される老齢年金は、大きく2つに分かれます。
60歳代前半の老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金)
昔は年金の支給開始が60歳でしたが、法改正により65歳からの支給に引き上げられました。しかし、「60歳からもらえると思って準備していた人には不公平」ということで、特定の年代の人には経過措置として60歳代前半から年金が支給されます。これが「特別支給の老齢厚生年金」です。 (報酬比例部分と定額部分から構成されますが、計算式の暗記は不要です。)
65歳からの老齢厚生年金(終身)
65歳からは、国民年金からの「老齢基礎年金」に上乗せされる形で「老齢厚生年金」が支給されます。
ここで押さえておきたいのが、家族手当のような位置づけの「加給年金」です。
- 加給年金とは 厚生年金保険の被保険者期間が「20年以上」あり、一定の要件を満たす配偶者や子供がいる場合に上乗せされる年金です。
- 配偶者の要件:65歳未満で、受給者に生計を維持されていること。
- 子供の要件:18歳到達年度の末日(18歳になった後の3月31日)まで、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にあること。
5. 働きながら年金をもらう「在職老齢年金」
60歳を超えても会社で働き、厚生年金に加入しながら年金を受け取る場合、給料の額に応じて年金の一部または全部が支給停止(減額)される制度です。
- 調整の基準:基本月額(老齢厚生年金の月額)+ 総報酬月額相当額(月給やボーナスを月割にした額)が「65万円」を超えるかどうか。
- 65万円以下:全額支給(減額なし)
- 65万円を超える:超えた分の半額が、年金から支給停止(減額)されます。
■ 注意点 減額の対象となるのは「老齢厚生年金」のみです。国民年金部分である「老齢基礎年金」は、いくらお給料を稼いでも減額されません! また、基準額の「65万円」は令和8年度からの数字です。この金額は年度によって見直されることがあるため、受験する年の最新の基準額をチェックする癖をつけておきましょう。
まとめ
お疲れ様でした! 年金の制度は歴史的な背景や法改正が絡むため、正直なところかなり複雑です。すべてを完璧に暗記しようとすると挫折してしまいます。
細かい数字や複雑な計算式にとらわれすぎず、まずは「老齢基礎年金は10年で受給権ゲット」「付加年金は2年で元が取れる」といった、特徴的でわかりやすいポイントから押さえていきましょう!
【確認クイズ】今日のおさらい
最後に、試験によく出る基本問題に挑戦してみましょう!
問題: 老齢基礎年金の受給資格を満たすためには、保険料納付済期間や保険料免除期間などを合算して、原則として何年以上必要でしょうか?
- 10年
- 20年
- 25年
(答えは少し下にスクロール!)
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正解:1. 10年 以前は25年でしたが、法改正により現在は10年となっています。FP試験はこうした「法改正で変わったポイント」が大好きなので、しっかり覚えておきましょう!


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