みなさん、こんにちは!
連載としてFP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格試験に対応する内容を分かりやすく解説していきます。
FP試験の内容は日常生活に直結するお金の知識ばかりです。資格取得を予定していない方でも、知っているだけで日々のQOL(生活の質)アップに確実につながりますので、ぜひ参考にしてくださいね!私自身、1ヶ月の独学でFP2級に合格した経験がありますが、FPの学習は「簿記」や「宅建」など他の実務資格で得た知識と結びつく瞬間も多く、学べば学ぶほど視野が広がる非常に面白い分野です。少しでも多くの方の受験や知識習得の手助けになれたら嬉しいです。
※試験範囲は法改正などで変更・追加となる場合があります。常に最新情報のチェックをお願いします!
今回は、私たちの将来に直結する「公的年金制度」についてです。
1. 年金を取り巻く「少子高齢化社会」のリアル
今回から本格的に年金について確認していきますが、まずは年金制度を支える日本の「人口構造の背景」をざっくりと把握しておきましょう。
- 世界有数の超高齢社会 令和時代の現在、日本の平均寿命は男性が約81歳、女性が約87歳となり、世界トップクラスの長寿国です。喜ばしいことですが、同時に介護が必要な高齢者や認知症患者の増加という課題も抱えています。今後も高齢化率は上昇を続け、国民の約3人に1人が高齢者という時代が目前に迫っています。
- 止まらない少子化 一方で、年少人口(15歳未満)は減少し続けています。合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に生む子どもの数の平均)は、人口維持に必要とされる(2.07)を大きく下回る状況が長年続いており、出生数は年間70万人を割り込むなど、少子化の加速は年金財政にダイレクトに影響を与えています。
2. 日本の公的年金制度の基本概要
公的年金制度は、老後の所得保障などを担う、私たちの生活の重要なセーフティネットです。
最大のポイントは「国民皆年金(こくみんかいねんきん)」であること。 日本国内に住所を有する(20歳以上60歳未満)のすべての人は、国籍を問わず国民年金に強制加入することになっています。
日本の年金制度はよく「建物の階数」に例えられます。
- 1階部分:国民年金(基礎年金) すべての加入者が共通して加入する土台の部分です。
- 2階部分:厚生年金 会社員や公務員など「被用者」と呼ばれる人たちが、1階部分に上乗せして加入する部分です。
3. 【重要】あなたはどれ?被保険者の3つの区分
FP3級試験で頻出なのが、国民年金の加入者の区分です。自分がどこに当てはまるかイメージしながら覚えましょう!
- 「第1号被保険者」
- 対象:自営業者、フリーランス、学生、無職の方など(20歳以上60歳未満)
- 保険料:自分で納付書や口座振替などで定額を納めます。
- 「第2号被保険者」
- 対象:厚生年金保険に加入している会社員や公務員など(※年齢要件はありません)
- 保険料:給与から天引き(労使折半)され、国民年金の保険料もそこに含まれています。
- 「第3号被保険者」
- 対象:第2号被保険者に扶養されている配偶者(20歳以上60歳未満)で、年収が一定未満の方
- 保険料:配偶者が加入している年金制度が負担するため、個別の保険料負担はありません。
💡 間違いやすいポイント・注意点
試験では、「第3号被保険者」の要件がよく狙われます。 第3号になれるのは「第2号被保険者に扶養されている配偶者のみ」です。例えば、自営業(第1号)の夫に扶養されている妻は、第3号ではなく「第1号被保険者」となり、自身で保険料を納める必要があります。ここを混同しないように注意しましょう!
4. 年金給付の3つの柱
年金=老後にもらうもの、というイメージが強いですが、実はそれだけではありません。公的年金には以下の3つの役割(給付)があります。
- 老齢年金(長生きしたときのリスクに備える)
- 国民年金から:「老齢基礎年金」
- 厚生年金から:「老齢厚生年金」
- 障害年金(病気やケガで障害状態になったときに備える)
- 国民年金から:「障害基礎年金」
- 厚生年金から:「障害厚生年金」
- 遺族年金(一家の働き手が亡くなったときに備える)
- 国民年金から:「遺族基礎年金」
- 厚生年金から:「遺族厚生年金」
5. 世代間扶養とこれからの課題(実務の視点)
日本の公的年金は、自分が積み立てたお金を将来受け取るのではなく、現在の現役世代が納めた保険料を、現在の受給者への支払いに充てる「世代間扶養方式」を採用しています。
ここで少し踏み込んだお話をします。 「少子高齢化が進めば、年金制度は破綻するのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。結論から言えば、国が運営している以上、制度そのものが「完全に破綻してゼロになる」可能性は極めて低いです。 しかし、現役世代の負担増を避けるために「マクロ経済スライド」という仕組みが導入されており、物価や賃金が上がっても、年金の受給額は実質的に目減りしていく(所得代替率が低下していく)のが現実です。
だからこそ、FPの知識を使って制度の基礎(公的年金)を正しく理解し、足りない部分はiDeCoやNISAを活用して「自分自身で資産を構築する」という新しい観点でのライフプランニングが、今の時代には不可欠なのです。
🆕 法改正のポイント:社会保険の適用拡大
近年、パートやアルバイトの方への社会保険(厚生年金など)の適用範囲が段階的に拡大されています。 以前は従業員数の多い大企業が中心でしたが、2024年10月からは「従業員数51人以上の企業」で働く、一定の要件(週の労働時間20時間以上、月額賃金8.8万円以上など)を満たす短時間労働者も、厚生年金(第2号被保険者)に加入することになりました。これにより、第3号被保険者から第2号被保険者へと移行する人が増えています。試験でも最新のトレンドとして押さえておきましょう!
📝 復習クイズ!
今日学んだ内容の確認です。ぜひチャレンジしてみてください!
【問題】 Aさんは25歳のフリーランス(個人事業主)です。Aさんと同居し、Aさんに生計を維持されている専業主婦の妻Bさん(24歳)の国民年金の被保険者区分として、正しいものは次のうちどれでしょうか?
- 第1号被保険者
- 第2号被保険者
- 第3号被保険者
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【正解と解説】 正解:1. 第1号被保険者
解説: 「第3号被保険者」になれるのは、会社員や公務員など「第2号被保険者に扶養されている配偶者」のみです。夫のAさんはフリーランス(自営業)であり「第1号被保険者」となるため、その配偶者であるBさんも「第1号被保険者」となります。Bさん自身も国民年金保険料を納付する義務がある点に注意しましょう!
いかがでしたか?前提の仕組みを理解しておくと、この後の細かい計算や要件がグッと理解しやすくなります。 次回もこの調子で、無理なく楽しく学んでいきましょう!お疲れ様でした!


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