みなさんこんにちは!
FP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格試験に対応する内容を分かりやすく解説していく連載ブログです。FP試験で学ぶ知識は、日常生活やご自身の資産形成に深く関わってくるものばかり。資格取得を予定していない方でも、日々のQOL(生活の質)アップに必ず役立つのでぜひ参考にしてくださいね!
※試験範囲や法令は変更される場合があるため、常に最新情報もあわせてチェックしてくださいね。
今回からは新しい分野、「ライフプランと資金計画」についてです!
1. ライフプランニングとリタイアメントプランニング
まず、私たちの人生の計画は大きく2つの期間に分けられます。
- ライフプランニング:主に「現役世代」の生活や資金の計画
- リタイアメントプランニング:主に「現役リタイア後(老後)」の生活や資金の計画
これらを合わせて「ライフリタイア」と呼ぶこともあります。私たちの資金には限りがあるため、FPと一緒に「人生を通してのお金の使い方」を計画していきましょう、というのがこの分野の目的です。
依存型から「自立型」のライフプランへ
かつての日本は、終身雇用制度や年功序列の賃金制度、充実した公的年金制度が整っていたため、国や会社に任せきりの「依存型ライフプラン」でも生活が成り立っていました。「自分がどれくらい税金を払っているかよくわからない」という方も多かったはずです。
しかし、現在は雇用形態が多様化し、実力主義の導入や、公的年金だけで老後をカバーすることが難しい時代へと変化しています。だからこそ、一人ひとりが情報収集を行い、自分の力で人生を設計する「自立型ライフプラン」の必要性が高まっています。自己責任の時代において、現状を分析し解決策を提案するFPの存在意義は、日本でも今後ますます大きくなっていくでしょう。
2. 人生を支える3つの柱と「キャッシュフロー」
人生を豊かにする要素には「生きがい」「健康」「経済」の3つがあると言われています。この中でFPが専門とするのは、もちろん「経済(ファイナンシャル)」のプランニングです。
住宅購入、教育費、老後資金など、人生の大きなライフイベントに向けて資金計画を立て、収入と支出の流れ(キャッシュフロー)を管理・設計していきます。人生全体のイベントを俯瞰しながら、無理のないお金の流れを作ることがFPの重要な役割です。
3. ライフプラン作成の手順
具体的なライフプランは、以下のツールを使って順序立てて作成していきます。
① ライフイベント表の作成
相談者やその家族の将来の予定(結婚、マイホーム購入、子供の進学など)と、それに必要な予算を時系列に沿ってまとめた表です。
ここで記入する金額は、物価の変動などを考慮しない「現在価値(現在の物価水準での金額)」で見積もるのが基本です。
② キャッシュフロー表の作成
ライフイベント表をもとに、将来の「収入」「支出」「貯蓄残高」の推移を予想してまとめた表です。
将来の金額を予想するため、物価上昇(インフレ)などを考慮した「将来価値」に直して計算します。将来価値は以下の計算式で求められます。
将来価値=現在価値×(1+変動率)経過年数
💡 キャッシュフロー表の重要キーワード
- 可処分所得(かしょぶんしょとく):年収から所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた金額。いわゆる「手取り金額」のことです。キャッシュフロー表の収入欄には、原則としてこの可処分所得を記入します。
- 年間支出:基本生活費、住居費、教育費、保険料など。
- 貯蓄残高:前年の貯蓄残高に運用益を加え、今年の「年間収入-年間支出(その年の貯蓄額)」を足して計算します。
⚠️ 注意点・間違いやすいポイント
- 「現在価値」と「将来価値」の混同に注意!
試験で非常によく問われます。「ライフイベント表=現在価値」「キャッシュフロー表=将来価値(変動率を加味)」としっかり区別して覚えましょう。 - 年齢は「年末年齢」を使う!
キャッシュフロー表を作成する際、家族の年齢は誕生日時点ではなく「その年の年末(12月31日)時点の年齢」を使用します。これは、所得税の扶養控除などの判定がその年の12月31日の現況で行われるためです。
🔄 改正のポイント・最新の動向
ライフプランニングの基礎となる考え方自体に直近での大きな法改正はありませんが、キャッシュフロー表の「貯蓄残高」を考える上で、2024年からスタートした「新NISA制度」は極めて重要です。非課税保有期間が無期限化されたことで、現役世代からリタイア後まで、生涯にわたる長期的な資産形成(運用率のアップ)がしやすくなりました。自立型ライフプランを立てる上で欠かせない制度となっています。
まとめ
今回はライフプランニングの意義と、お金の流れ(キャッシュフロー)の基本概念について解説しました。文章だけだと少しイメージしづらい部分もあるかと思いますので、次回は実際の「キャッシュフロー表」の作成の流れを詳しく見ていきます!
最後に、今日の学習内容を確認するミニクイズに挑戦してみましょう。
📝 復習クイズ
【問題】
ライフプランニングで作成する「キャッシュフロー表」において、収入欄に記入する金額として最も適切なものは次のうちどれでしょうか?
- 税金や社会保険料を差し引く前の「額面年収」
- 年収から所得税、住民税、社会保険料を差し引いた「可処分所得(手取り金額)」
- 年収から生活費をすべて差し引いた「年間貯蓄額」
↓
【解答と解説】
正解:2
キャッシュフロー表の収入欄には、実際に自由に使えるお金である「可処分所得(手取り金額)」を記入します。額面年収ではない点に注意しましょう!


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